No.122 「気づきと感想」を求めるときのひと工夫

今日は銀座コーチングスクール駿河静岡校のクラスフォローセッションの日。
受講者の方々にクライアントとしての体験をして頂きました。
今日も様々な気づきと感想がアウトプットされました。


相手の『気づきと感想』を効果的に促進するには、私たちは何をすべきか?



【気づきと感想の違い】

*感想とは、
ある物事について、心に感じたこと、思ったこと。

*気づきとは、
潜在化(見落としていたり、忘れていた)していた事実や考えが、顕在化すること。


私はいつもセッションやワークショップ、講座の中で、

ここまでお話しして「気づいたこと」は何ですか?

と訊ねます。

思いもよらない気づきを口にする人や、
そもそも、自分の課題は、
大して困難ではないことだと、
仰る人もいます。

一方、
講座やワークショップの最後に
本日の感想を聞かせてください
と促す場面もあります。

参加者の皆さんは、
自分が感じたこと、思ったこと、抱いた感情など・・・
多様な感想をシェアしてくださいます。



【求められる気づきのアウトプット】

人材育成に携わっていると、
部下や後輩に対して『自分で気づいてほしい』
と願う部下想いの方々と多く出会います。
私もそのひとり。

何とか『気づきを引き出そう』としますが、
気づきではなく、感想で終わってしまうことって、
よくありがちなことです。


かくいう私も、
若い頃、気づきのアウトプットを求められた時、
あなたのは、感想であって、気づきではない
とバッサリ言われたことがあります。
(古き佳き思い出)

これは、
気づきを求める方が「ひと工夫」する必要がありそうです。



【気づきはファクトベース、感想は収束ベース】

よく部下や後輩にアウトプットを求めてしまう

気づき&感想

似たような場面で使うので混同しやすいのですが、
アウトプットを求める場面が
全く違います。

これは心理学的な見解や論理思考的見解など、
エビデンスは諸説あるとは思いますが、
私が日頃セッションや講座をしていて明確に言えることは・・・


気づきのアウトプットを求める場面は
対象者の経験値や実践値、考え方などに即した話、
つまりファクト(事実)について活発な話が展開されている時である。


ということです。
これは、講座の時でも同様です。
やってきた宿題・課題についての議論や講師の解説など
が活発に展開されている時に気づきがアウトプットされています。


一方、
感想のアウトプットを求める場面は非常に重要です。

『今日の感想をひと言お願いします』

と安易に振ってしまいがちです。

感想のアウトプットを求める場面は
様々な学びや気づきが得られた先の

収束

の目的であることを理解しておきたいのです。


<気づきから感想へのプロセス>
潜在化していた考えや経験が顕在化し、
具体的な気づきが得られていきます。
塊が細かく砕かれ、粒感が小さくなったイメージです。

感想をアウトプットすることは、
その粒感をまとめ上げる効果があります。

私は何を感じ、何を思い、どんな気持ちになっているか?
その講座やセッション全体を対象者自らがまとめ上げる作業になるのです。



*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*

対象者の『気づきと感想』を効果的に促進するには、私たちは何をすべきか?

共通して言えるのは
要約またはフィードバックすること。

議論や話が活発に展開されている内容を要約またはフィードバックしてから
『気づいたことは何ですか?』

講座やセッション全体の流れについて要約またはフィードバックしてから
『感じたことは何ですか?』
(感想を聞かせてください)



何の前振りもなく、いきなり気づきや感想を求めることは、
良くも悪くも、相手を驚かせることにも繋がります。
人材育成の場面においては、少しだけ工夫することが、
相手への思いやりだと
私は感じています(収束)笑。


*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*
<<静岡発!コーチングナレッジのお知らせ>>
・銀座コーチングスクール駿河静岡校では「無料体験講座」を開催中!
こちらでチェック!

・Breezeカレッジ受講者随時募集中!
こちらでチェック!
*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*+=*